巣鴨とげぬき地蔵へ
もうちょっと普通のまちなかで、夜よりは朝にぎわっているような場所をさがしたい。
たとえば、巣鴨はどうだろう。朝からおばあちゃんでにぎわっているんじゃないだろうか。
というわけで、7時に起きて8時に巣鴨にやってきた。
さすがにまだそんなに人通りは多くない。歩いているのは主に駅に向かう学生や会社員だ。おばあちゃんの姿は見当たらない。
商品をならべたり。
商店街の入口から有名なとげ抜き地蔵まではすぐだ。
ついてみるとすでに地蔵にお参りする方の行列ができている。時間は8時すぎ。せっかくなのでぼくもならんでみた。
すでにけっこうな行列。
こんなふうに体のわるい部分をこすると病気が治るといわれている。
手順を教えてもらう
行列はさくさく進む。
ぼくの番になったけれど、このひしゃくやタオルをどういう順番でどう使う作法になっているのかがよく分からない。
躊躇していると、後ろに並んだご婦人が手順を教えてくださった(ちなみにその方はなんと月に一回九州の宮崎から通っていらっしゃるという。すごい)。
最近目がつかれるみたいなので目のあたりをこすっておこう。
そのご婦人の番になった。見ていると地蔵のノドのあたりを熱心に拭いていらっしゃる。
ノドがお悪いんですか?と訊くと、いいえ、と言う。
さらにたずねると、お友達の方がノドの病気を患っていらっしゃるので、代わりにとげ抜き地蔵に参っていらっしゃるのだという。
昨日東京にきて、もう今日の飛行機で宮崎に戻られるらしい。地蔵を念入りに拭いた後、本堂に深くおじぎをして、そのままお帰りになった。
ぼくはなんだかその方が帰るのをしばらく見送ってしまった。
朝のぶんだけ損した気分になるかも
早起きは眠くて大変だけど、それなりにやっぱりいいこともある。
なにも無理に早朝から行列にならんだりする必要はもちろんなくて、ただ普通に早起きするだけでも、のんびりテレビを見られたり、ゆっくりごはんを食べられたりする。ふだんは昼前までうだうだ寝てたりすることを思うと、なんだか朝の時間を損していた気分になったりもしてしまう。
その代わり昼間すごく眠いですけど。