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土曜ワイド工場
 
幻のマスクラットを見た!

不吉な予感とマスクラット

僕がマスクラットを探しに出かけた日、東京は一面雪景色であった。前日の深夜から降りだした雪は明け方にはやんでいたが、朝外を見ると街は白く、空は今にも落ちてきそうな重い色で塗り固められていた。何か今回のマスクラット探しが難航する不吉な予感を感じずにはいられなかった。


雪だるまを作ってひとりで遊んだけどね

その不吉な予感は水元公園がある金町駅と言うところで的中する。駅から水元公園に向かうバスを間違え全然知らないところについてしまったのだ。焦った。そして、間違った先で我々(本当は1人だけれど)は巨大なトカゲと遭遇する。


巨大トカゲだ〜(撮影地:上野動物園)

実は水元公園に行く前に、齧歯目のかわいさを再確認するために上野動物園に寄ったら、この日は寒くて動物がきゅう舎から出ていなかった。そのため上のような写真しか撮れず、その後、素直に金町駅に行って水元公園に向かうバスに乗ったつもりが乗り間違えていて、のどかなところに着いてしまった。トカゲとか絶対にいないのどかなところ。


これ東京なんですぜ

 

水元公園での不吉な予感

間違った先では、金町駅に戻るバスが30分程待たなければ来ないということで、結局とぼとぼ歩いて水元公園に向かっていたら、さらに迷い予定より1時間半ほど遅れて水元公園に着いた。素直に30分間バスを待ていればよかった。


この日は晴れたり曇ったりで忙しい天気だった

初めて訪れた水元公園は思った以上に大きかった。高い木々が生い茂り、ここは日本なのかと疑問に思うほどだ。写真の撮り方によってはユーコン川の河川敷なのではないかと錯覚してしまう。


アラスカみたい

水辺沿いを歩きながら事前にマスクラットがいると言われている「かわせみの里」を目指す。水の上では水鳥が優雅に泳いでいる。こんな感じでマスクラットも泳いでいるはずなのだけれど見つからない。また、カラスが親の敵のように溢れていてこれまた不吉な予感を感じずにはいられない。


黒いのは全部カラス

 

マスクラットが幻である事実を知る

目的のかわせみの里についたがマスクラットらしきものは一向に見ることができなかった。水面は静かで空が映っていた。その静けさは怖いくらいである。


マスクラットがいればすぐに分かるはずなのだけれ

かわせみの里の終点には「水元かわせみの里(水元小合溜水質浄化センター)」という野鳥を観察することができる施設がある。ここで、専門員の方にマスクラットについて話を聞く事ができた。


水元かわせみの里

地主(以下、地)「マスクラットは見れないですかね?」
専門員(以下、専)「この冬になってからは一度も見てないですね、マスクラットを見るのは難しいと思いますよ」
地 「水元公園にはどれくらい生息しているのですか?」
専 「今は2…3…頭くらいですかね」

悩みに悩んで専門員の方は教えてくれた。僕は東京の電車のように時刻表なんて見なくても行けば来る感覚で、マスクラットを見れると思っていたのだけれど、実は田舎の単線くらいしかマスクラットは生息していなかったのだ。こんなにもいないのかと腰から崩れ落ちそうになった。


この辺にいるはずなのだとか

地 「多いときはどれくらいいたんですか?」
専 「僕の感覚だと5…6…頭ですかね…」
地 「多い時でもそんなに少ないんですか! …見れないですかね…」
専 「見れないでしょうね…」

事前に調べた時、僕は何を勘違いしたのか大量にいると思っていた。しかし、実際には全然いなくて、江戸川の方にも生息しているらしいが、水元公園と同じくらい数は少ないそうだ。やばいな…。


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