このようにして、平均で1日に7本(10立方メートル)の原木を製材しているそうだ。ふう、木の香りでお腹がいっぱい。自分の体が新築の家みたいだ。
最後に、竹内さんにお話を伺った。
「実は秋田杉の生産量は、戦後はなんと年に100万立方メートルもあったんですが・・・今は3000立方メートル程度に落ちています。自然保護ということで木材の消費に厳しい目もありますが、私たちは『切って使う』ための木を育て使っています。植林して森を適正に手入れしていけば、森の保水によく災害防止にもなる。植林→育成→伐採→植林というふうに、バランスよく回転させることが重要なんですね」
なにごとも、欲のままに行動してあとはそのまま、というのでなく、そのあとに続けられるようケアしていく。これは何にでもあてはまることだと思う。ダイエットもしかり、貯蓄もしかり。
変なところに共感する筆者を尻目に、木について熱く語る竹内さんの目は少年のようでありました。 |