■ご隠居カドイシ
カドイシの中にはしばしば「元カドイシ、いまは楽隠居」といった風情の方がいらっしゃる。たとえばこんなものだ。
かつては駐車場のカドを果敢に守っていたカドイシ氏。なかなか立派な体つきである。しかし、その武勲も過去のもの。ご覧の通りいまや鉄パイプに囲われすっかり楽隠居の体。
巨大であればあるほど機能の面で期待できるものの、そうなるといざ不要となったときに容易に動かせないというジレンマを抱えるカドイシ界の現実をまざまざと見せつけた作品である。
もしかしたらもともとカドイシではなかったのかもしれない、との疑惑がぬぐいきれない物件。見た目にも安定感に欠けるうえ二人組でというふがいなさ。そしていまや新しく立った電柱に逆に守られる格好となっている。
■モニュメントカドイシ
さて、そろそろ画像も尽きてきた。というか、こんなに撮ってたのか、ぼくは。
上の作品は、造園屋らしき敷地の角にあったカドイシ。かように、カドイシが守るのは建物ばかりではない。敷地そのものを守る場合もある。
建物がないので、さながら一里塚かなにかのようにモニュメントな存在感を醸し出す点がポイントである。
■カドイシの鑑
さいごに最もカドイシとしてがんばっているものをご紹介しよう。
■だんだん角を守る神様に見えてきた
自らの体を犠牲にして角を守るカドイシたち。写真を眺めていたら、だんだん守り神に見えてきた。最初に「神様を見つけた」と書いたのはそういう意味です。
お地蔵さんとか道祖神とかも、最初は物理的に何かを守ってたのかもよ。
こんごも地道にカドイシを収集していきたいと思う。面白いものはまだまだたくさんあるはず。たとえば左はH鋼のカドイシ。石じゃないけど。根本の雑草と縞模様がかわいい。
みなさんも面白いカドイシみつけたらご連絡ください。