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ひらめきの月曜日
 
石集めは切手と並ぶ趣味だ

奇石の歴史は古く江戸時代から

館内は「化石ゾーン」と「奇石ゾーン」に分かれる。ちなみに奇石の定義だが、奇妙な石や変わった石のことをいう。言葉の起源は古く江戸時代。

1751年ごろ、奇石に興味を持った人たちが「奇石会」というサークルを作ったのが、我が国における奇石文化の起こりだ。ちょんまげをつけた人たちが互いに石を持ち寄りおもしろがっていたと思うと何だかほほえましいではないか。


そして現代の奇石会

石コレクション

ではどんな石を集めていたのかというと


まんじゅうっぽい「まんじゅう石」

芋っぽい「芋石」

亀っぽい「亀甲石」

そして「月のお下がり」 ※お下がりとは大便のことです

わりと見た目をそのまま面白がっているような感じだ。
「わーこれウンコっぽいな」とかいってケラケラ笑ってたんだろうか、お侍さんたちも。江戸時代の笑いのツボも現代とさほど変わらないのかもしれない。

春原さんによれば石を集める趣味は欧米では珍しいことではないという。切手集めと同じくらいメジャーな趣味だというのだ。

じつは日本でも意外な偉人が石に熱中していた。

宮沢賢治もハマッた石集め

宮沢賢治である。氏は幼少期から「石っこ賢さん」と呼ばれるほどの石マニアで、鉱物や化石収集に熱中。作中にもたくさんの鉱物や岩石が登場する。

ここでは賢治が実際に集めたものと同じ石や、作中に登場する石も展示している。文学と石の融合である。

文学好きは作品の舞台を訪れたりするものだと思うが、ここに来て作中の石に出合うというのも一興だ。


その他、石にゆかりの深い偉人たち
ピタゴラスのみタッチがゆるい

化石コーナーもおもしろい

奇石と並んで化石コーナーも充実している。アンモナイトや三葉虫などメジャーな化石だけでなく、恐竜の糞の化石もある。そしてそういったものに強く惹かれるのは何故なんだろうか。


触るとウンがつくとのことなので遠慮なくそうさせていただく

ほか、マンモスの体毛といった万博っぽい展示も。

マンモスの体毛。見た目がゴミっぽいので展示替えの時は注意が必要とか

古代に生息していたデカいニシン

親切なことに化石や奇石の脇には採掘現場の写真も展示してある。現場の石のデカさを伝えるためツルハシを近くに置くのがセオリーだという。確かにどの写真にも採掘した化石や鉱物の脇にツルハシが置かれていた。我々がデカ盛りの横に携帯を置くのと同じである。

スケール比較にツルハシを使う

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