歩いても歩いても朝顔
毎年7月の6日〜8日の3日間行われる「入谷朝顔まつり」。120軒の朝顔業者と100軒の縁日が並び40万人が訪れる江戸時代から続く朝顔市だ。
歩いても歩いても朝顔が続き、今までの朝顔市とは規模が違うことが一目瞭然であった。
日本中の朝顔がここに集結しているのではないだろうかと思うほどに朝顔が並び、それに負けないほどの人が訪れている。
縁日も出ており子供たちや浴衣姿の人々も多い。私は朝顔の風流という波に流され、人の波にも流された。
こんなにも流されたことがあっただろうか。私はいろいろな波に逆らい生きて来た。
流行に乗り遅れたことがその原因ではあるが、カッコよく書けばそのようなことになる。私がミニ四駆にはまった頃、世間のミニ四駆ブームは終わっていた。そんなわけで流されなかった私が本日は流されている。
踊りたい
朝顔インドなるものがある。違った、朝顔音頭なるものがこの朝顔市では踊られる。夜の7時〜9時までの2時間その音頭は踊られ、自由に参加していいそうなのだ。
ぜひ踊りたいと私はワクワクした。ちなみに朝顔音頭はキングレコードから出ているそうだ。
こんなにも踊りたいと思ったことがあっただろうか。私はいろいろなことに踊らされずに生きて来た。流行に乗り遅れたことがその原因ではあるが、カッコよく書けばそのようなことになる。
私がナタデココの美味しさに踊らされた時、世間はナタデココにはすでに踊らされていなかった。そんなわけで私は踊らされたことがなかった。そんな私が踊りたいと切に願ったのだ。
朝顔市は言問通りが歩行者天国となり行われているわけだが、朝顔音頭はそこから少し離れた入谷南公園で行われる。
私は浴衣姿の女性達を眺めていたい(風流だから)という欲求を断ち切り公園に向かったのだが、人はどんどんと少なくなり、結果、本日中止ということになっていた。
気分を変えて風流を堪能
気分も新たにメインの会場に戻り朝顔の風流を堪能すことにした。朝顔にも4色の花をつけるものや、花が小ぶりなものなど様々な品種があり見ていて飽きない。そして、どれも風流だ。あの風流はどこから来るのだろうか。私も朝顔を持ったら風流なのだろうか。
私は朝顔ゾーンの対面にある縁日に心をひかれるようになった。私は断じて花より団子ではないのだけれど、取材の一環として縁日に出向いた。
縁日ゾーンには浴衣を着た若い女性らが多かった。彼女らは風流をまとい普段より綺麗に見えた。と言っても、私は彼女らの普段を知らないから普段から綺麗な可能性もある。
風流をびんびんに感じた
全部で7箇所の朝顔市に出向いた。どれもそれぞれに趣があり、朝顔はどれも風流だった。風流をびんびんに感じ私はすっかり満足してしまった。
振り返ってみると「朝顔」「風鈴」「蚊取り線香」「浴衣」「縁日」と風流だらけだった。夏は風流だらけではないか。やはり夏は素晴らしいと思った。ちなみに私の誕生日も夏である。8月3日だ!