そしてハンバーガーショップだ。ポテトのにおいにつられて幾度となく引き込まれている。あのにおいは持ち帰ることが出来るのだろうか。
「すみません、においの調査をしていまして。」
調子に乗って簡単に説明をしたらベテランっぽい店員さんの表情が曇った。
「ええっと、少々お待ちください」
奥で上司らしき人に相談している。なんだかやばい雰囲気だ。
「それはどのような目的の調査なのでしょう。」
ときかれたときにはすでに採取は完了していた。シンプルな道具のおかげだ。「いえ、ご迷惑はおかけしません」と半笑いでその場を離れた。間違ってはいない。 |