負けていくチームを見るうち、どうしようもなく心を動かされることに気づいた。照れ隠しで、その原因をいっしょうけんめい分析する私だ。
どんなに現代の技術が高度になって、ロボットが人間の意図を解し複雑な動きをしようと、やはり人間とロボットの間には相互理解をはばむ壁がまだまだある。どんどん人間らしくなっていくロボット、でも人間の考えていることは、ロボットには全部はわかってもらえない。
突然動かなくなったロボット。その彼が今考えていること、それは自分には伝わらない。人間ならまだわかる。倒れた彼に肩をかせば、「悪かったな」と苦笑いのひとつもしてくれるだろう。それで事情はわかってやれる。が、ロボットは黙して何も語らない。
その、言ってみれば「せつなさ」が、どうしようもなく迫ってくる状況が、ロボコンなのだと思う。 |