最優秀者の実技
ここで、最速記録を樹立した選手の競技内容をごらんいただこう。
都心での通勤を8年ほどこなしているというアッキーさん。まさにトップアスリートといえるだろう。
ふだんの通勤での経験を生かしたその走りは、見るものを驚愕させるパフォーマンスだった。
「ここで乗り換えないと新幹線に間に合わない!」 上げる右手にビジネスマンの気迫がこもる。スタート地点までの間に助走距離をとっているのはさすがだ。
そしてスタートから一気に駆け抜ける。低姿勢を保っているため、目印のサンタ帽はまったく見えやしない。そしてまた馬だ。なんだこの車内。
タイムは6秒07。冒頭のオン君の記録を2秒以上も縮める結果となった。JRも安心して停車時間を短縮できるだろう。
みなさんのタイムも
最後に、競技に参加してくださったみなさんのようすとタイムを紹介しよう(以下の写真は縦にご覧ください。)
雨宮さん。ふだんはクルマ通勤だ。 ↓
ものすごい勢いでゴールを駆け抜ける。6秒22。いつ電車通勤を始めても大丈夫です。
電車通勤暦10年のイキャラシさん ↓
最初うつろだった目が、ゴールして笑顔に。タイムは10秒15。
第一回満員電車早降り競走を終えて
当初の予想通り、ふだんから満員電車に乗りなれている人ほどよいタイムを出すという傾向があるようだった。
混雑した車内からいかに早く降りるか。それこそが平坦な戦場をぼくらが生き延びるためのスキルだということも確認することができた。その意味でも、たいへん有意義な開催だったといえるだろう。
降りる駅が近づいたらあらかじめドアに近づいておくなどというのは、アスリートのすることじゃありません。