多摩川へ
多摩川の河原は到着する少し前まで降っていた小雨でしっとり、じめっとしていた。空は引き続きうすぐもりだ。全体的にどんよりしている。
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あまり歓迎されていないような天気 |
実は今回、わたくし単身でこの河原へ乗り込んでいる。一人で河原でちくわを焼こうというのだ。
バウムみたいなちくわを作るぜ! 魚のすり身なんて初めて作った、きゃー! というイケイケのテンションだけでここまで来てしまったが、一人である。もしかして、私はどこかで何か間違っているのではないか。曇る天気にはっと、我にかえされる。
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ごごごごごー。風も強い |
いかん! 保てテンション! できあがったちくわのことのみを考えるのだ。
河原をやや川下へ下り、火をおこしても良いことになっている広場へやってきた。もしや先客が陽気なバーベキューパーティーなどやっていたらとおっかなびっくりだったが、幸い誰もいない。セーフ。
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がさごそと道具、材料を取り出す |
炭から火をおこす自信がなかったため、カセットコンロと小机を用意した。これで安全に一人でも河原でちくわが焼けるというわけだ。
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……。 |
準備が完了した時点でうっかり、一瞬ぼーっとしてしまった。目の前に広がる川、土手、芝生の広場、そして手元には竹とカセットコンロと生の魚のすり身。
夢か。
まずは試作から
ぼーっとしていても始まらない。焼かねば。まずは竹ではなく、小手調べに細めの軸に巻いて焼いてみることにした。アルミホイルを巻き付け、すり身をぺたぺたのせる。
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もう勢いで作り始めよう |
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